2014年11月18日火曜日

おもてなしとカスタマーエクスペリエンス

データアナリティクス事業部の左近です。




いきなり私事で恐縮ですが10月の末に結婚しました。
私、今年27歳ですが、周りは思いっきり結婚ラッシュです。

完全に余談ですが、今年27歳を迎える世代について軽く触れてみます。

1987年生まれ(ハレー彗星大接近の翌年生まれ)。うさぎ年。
物心つく前にバブル崩壊。不況、不況、大不況。
「失われた10年」の中で義務教育を受け、中学~高校にかけて「新学習指導要領」の適用。
センター試験で「ゆとりカリキュラム」が適応された最初の代です。
余談の余談になりますが、有名人で同い年となると、女性俳優では長澤まさみさん、スポーツではサッカーのメッシ選手(アルゼンチン代表)。
年上の方に割と驚かれるのは「モー娘。」の辻ちゃん、加護ちゃん世代。
「えっ、辻ちゃん加護ちゃんってもうそんな歳なの!?」

ちょっとITの話に近づけると、多分生まれて初めて触ったPCのOSはWindow95~98の人が多いはず。
(小学校のコンピュータ室にあったPCはWindows3.1でしたが)
小学生~中学生の頃に各家庭ではじわじわインターネットが普及。
ピーピーガーガー鳴ってたダイヤルアップ回線が、ADSL回線になった時の衝撃。
中学の頃に藤原紀香さんのCMと共にJ-PHONEでカメラつき携帯が発売され、高校生はみんな携帯を持ってて当たり前、大学時代はmixiがほぼインフラ化するスマッシュヒット。
「テスト終了なう!夏休み突入!」イイネ!イイネ!

そう、多分「デジタルネイティブ世代」です。

そんな世代的に「結婚ラッシュ始まったなー」と圧倒的に実感するのが、Facebook。
ほぼ毎週と言っても過言ではないレベルで、誰かしらが入籍報告をする訳です。

友人「本日入籍しました!(役所の窓口で入籍届けを二人で広げた写真つき)」
私 「ブルータス、お前もか。」

ところで、この添付されるハートフルな写真ですが、最近は役所の方が自発的に撮ってくれるとのこと。
窓口のおばちゃん、役所がお休みの日は当直のおじさんなどなど、大体の方が「(そのスマホで)写真撮りましょうか?」と声がけしてくれるそうです。
ただの書類提出ではありますが、(大抵の方は)一生に一度の貴重な機会。
素敵な思い出を形に残して、後はFacebookで大量の「いいね!」とお祝いコメントを集めるも良し、Lineで家族や仲間たちだけにささやかな報告をするも良し、instagramで1977フィルタでもかましてお洒落に加工しても良し。
SNSに囲まれた世代としては、この写真一枚の使い方が多岐に渡ります。

当たり前すぎて書くまでもないですが、入籍するにあたり大抵の方が
「婚姻届書く」→「役所に提出」→「周囲の方に報告」の流れを汲むと思います。

これが昔だったら、まずは電話で親に報告、それから親しい友人に報告、長期休暇で田舎に帰った際に、親戚やら地元の友人やらに報告、みたいな。
「いやー昔はこんなちっちゃかったのになー」なんて毎年の定型文と共に、親戚のおじさんから日本酒なんか注がれつつ。
(まぁ親戚のおじさんに関しては今のご時世でもこんな感じでしょうね)

それが携帯電話の普及で、わざわざ家に帰るまでもなく、役所へ提出直後に電話報告ができるようになり、今ではSNSを使いほぼリアルタイムで大勢の知り合い目掛けて一斉に報告をする、と。

こうして「婚姻届書く」→「役所に提出」→「SNSで一斉報告」が主流になってきた中で、役所の方々は「写真撮りましょうか?」の一声を添える素敵な心遣いをしてくれるようになってきました。

最近、お仕事の中で「カスタマーエクスペリエンス(顧客経験価値)」という言葉にちょくちょく触れます。カスタマーエクスペリエンスというのは、商品・サービスそのものの価値ではなく、それらを購入するやら使用するやらといった過程の中で「はっ」とするような体験から付加価値を得ること。(事例については検索すればたくさん出てくるので、ここでは割愛)

色々なコラム等を読んでいると、よく「おもてなし」と密接な関係で表現されることが多いです(滝川クリステルさんの写真を使いたいところですが著作権の関係等でNG)。
お役所の話なので、「カスタマー」って言葉を使うとアレですが、ただの書類提出に留まらず、晴れて入籍をした現代っ子カップルがその後どうするかを見据えた上での素敵なおもてなし(大げさ?)。

最近では、カスタマーエクスペリエンスの質を高めるべく、購買やらサービス受容の前後を含む一連の行動文脈の分析なんかも注目されはじめています(こちらも「カスタマージャーニー」なんて言葉があったり)。どんな形で、どんなタイミングで、「おもてなし」をすれば、お客様が喜んでくれるのか。逆に言えば、顧客理解が足りないと「いらんおせっかい」になってしまう可能性もある訳です。「空気読めよ」ってね。
だから、カスタマーエクスペリエンスというのは、顧客との単一のタッチポイントだけではなく、前後を含んだ一連の行動を把握していることが不可欠なんですね。

さて私の場合。
入籍日が日曜日だったので役所はお休み。入籍届は当直の方へ。
最寄りの役所は建物が古く、錆びついた壁に覆われた駐車スペースを抜けて、こじんまりとした当直部屋へ。
入るとそこには古びた机とパイプ椅子が2つ。奥は畳敷きの当直部屋。
そこに寝っ転がった当直のおじさんの足だけが見えます。

おじさんを起こして入籍届を提出。

「はい、OKです。あ、万が一、明日以降に修正が必要なとこが見つかっても受理日はちゃんと今日になりますからね。安心してください。んじゃ、この度はおめでとうございます。お疲れ様でした。」

・・・・・・あれ!? 写真は!?

ほら、ここにも悲しい顔をしたカスタマーが。
皆様、このご時世、カスタマーエクスペリエンスを提供する環境の整備が急務ですよー。

(ちなみに催促するのも恥ずかしかったのでここでは写真を撮れず、結局その後に行ったレストランで声を掛けて頂き、撮ってもらいました。謝謝。)



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