2015年8月4日火曜日

分析で巨人の進撃を止められるか?

データアナリティクス事業部の野村です。



繁栄を築き上げた人類は、突如出現した天敵巨人」により滅亡の淵に立たされた。生き残った人類は、「ウォール・マリア」、「ウォール・ローゼ」、「ウォール・シーナ」という巨大な三重の城壁の内側に生活圏を確保することで、辛うじてその命脈を保っていた。城壁による平和を得てから約100年後。いつしか人類は巨人の脅威を忘れ、平和な日々の生活に埋没していた。
(Wikipedia 日本語版より)

実写映画化されて話題の「進撃の巨人」、巨大ではあるが、素っ裸で「へらへらした」人の形をした生き物が人間を食いに来る(それ以外の意思はない)ので不気味だが、もし時代背景が現代とか近未来なら、物語はジュラシックパークになっていただろう。
人が壁の中で暮らすのではなく、巨人を壁の中に閉じ込める、ということ。

時代背景は架空のものだが、巨人征伐に行くのが馬に乗った「騎士団」で、時代がかった「大砲」も登場、街の雰囲気もドイツっぽいので、中世ヨーロッパのイメージか。
当然コンピュータなんてものはない。

もし、ウォール・マリアに1台のコンピュータと1人の優秀なエンジニアがいたら、ストーリーは変わっていただろうか。
コンピュータあってもデータ無いから無理。
と、いう話ではない。

巨人について分かっていることは、身体損傷があっても2-3分で蘇生するが、「うなじ」というか、首の後側にツボがあり、ここを切り落せばどんな巨人もイチコロ。人を食うのが目的なので、巨人をおびき寄せるには鼻先に人参ならぬ人間を鬼さんおいで、みたく、騎士団がおとりになったりする。
医師である主人公のお父さんは、何やら巨人誕生の秘密を解き明かしたようで、人間を巨人化する薬を息子に投与して行方をくらましてしまう。

日本のマンガであるが、大枠は西洋っぽい物語で、主人公も騎士団も巨人を退治することしか頭にない。兵隊さんだから当然だが、後は壁を神にみたててた司教とか、巨人の生態解明(生態実験)に異常な熱意をもつ女性博士とか。100年も戦っているのに、目の前の脅威の撃退と、根源の解明がすべてだ。
共存の手段は壁のみである。
(ちなみに、原作のシナリオを否定している訳ではないので、悪しからずご容赦を)

例えば、ここにヤマモトとかタチバナなんていう学者風情がいて、巨人の背中に印つけたり、似顔絵記録したり、ニックネームつけたりして、個体識別し、行動監視からの生態研究なんてやってたら、もう少しデジタル的な分析ができたかもしれない。(物語としてのストーリーはめちゃくちゃになりそうですが・・・)

行動分析して、巨人の行動を予測できたとしても、当時の技術、というか、考え方では、待ち伏せしてやっつける、ぐらいしか打つ手はなかったかもしれない。
なので、分析などしても、この危機迫る状況ではあまり意味がないのかもしれない。(趣味としては良い)
現代も同様に、打つ手がなければ、いろんなデータを分析してもあんまり意味ないのである。
打つ手、とはすなわち、何をしたいか、ということ。

また、巨人の目的は人を食うことだけなので、恐ろしく単純だから、分析のしようもない、かもしれない。
現代の行動分析も、単純に行動データを機械にかけただけでは何も意味のあるものが出てこない。
行動を起こす、特定の、あるいは不特定多数の人の目的や動機がわからなければ、実は「役に立つ」情報は生まれない。何かをやろうとする意思によって通常の行動に変化が現れ、そこにその人達が置かれる環境や属性によって相関が出たりする。
だから単純なものほど難しい。精度をあげるには、ビッグデータの多様性が重要なんです。

ちなみに、TVやポスター等によく出てくる「超大型巨人」とか「女型の巨人」は、あんまり怖くない。
彼らの目には意思があり、人も食わないから。
怖いのは、普通の?巨人で、無邪気に淡々と迫ってくるのが実はとてつもなく恐ろしい。

最近、セキュリティの世界で問題になっている標的型攻撃ってのも、名前はいかついが、目立たず近づいてきて、ガブっ、とやる。やられた人でないと、なかなか、警戒し辛い。
単純なものほど分析は難しいといったが、撃退と根源の解明だけでは、目の前の問題は解決はできない。
脅威を取り除くには、相手を知ることから始めなければならないのは、中世でも現代でも同じである。
あなたの会社のセキュリティは大丈夫ですか?「壁」だけでは、侵入されたら終わり。まずは巨人に印をつけるところから初めませんか。



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