2015年11月11日水曜日

手探りで分析したときの話

データアナリティクス・グループの梅田です。



私は4月からデータアナリティクス業務に携わっていますが、この業務に携わる以前にも、スポットでデータ分析に近いことを行う機会がありました。
今回は私が過去に行った分析の話をご紹介します。

2~3年前、ユニリタがこの名前に社名変更する前の話です。
自社Webサイトの一部区画において、リニューアルを行い、サイトの構成を変更しました。その効果が出ているのか、いないのかを私が調査することになりました。
当時は分析をメイン業務としていなかったので、手探り状態で調査を始めました。

まず最初に考えたのは、「効果が出ている」とはどういう状態か? ということです。
そもそもこのサイトが構成を変更したのは、閲覧者が情報を探しやすくなったり、目的の情報にたどり着きやすくなることを目指してのことだったので、効果が出ていれば以下の状況になっているだろうという仮説を立てました。
  1. 以前からサイトに来ている閲覧者が、情報をより調べるようになる。
  2. 検索などで新しくサイトを訪問する閲覧者(新規訪問者)が増える。
次に考えたことは、仮説通りの現象が起きているのか、いないのかをどうやって裏付けるかです。
幸い、当該サイトにはgoogleアナリティクスが設定されており、アクセス情報がある程度蓄積されていました。
その蓄積からどのような情報が取得できるのかを調べて、上記の仮説に関連しそうなデータをピックアップして調べました。

まずは仮説1に関連するデータです。閲覧者が情報をより調べるようになったのであれば、ページビュー数(アクセス数)は以前より伸びているはずです。数値はお見せできませんが、傾向は次のようになっており、若干の増加傾向にありました。


続いて仮説2に関連するデータです。閲覧者が増加しているか否かを見るために、ユニークユーザー数(サイト訪問者数。同じ人が重複して訪問しても1人と数える)の傾向を調べました。


こちらは減少傾向です。過去訪問者をカウントから除外し、新規訪問者の傾向も調べましたが、どの月も訪問者の6割前後が新規訪問者という構成になっており、新規訪問者だけを見ても、やはり減少傾向でした。

訪問者が減っているのにページビュー数が増えている理由ですが、実は構成変更時に当該サイトのページ数が増加していました。1ページに長々と記述していたところを、適切な長さに分割したりしていたのです。よって、同じ分量の情報を見るにしても、閲覧するページが複数に分かれたことで、結果としてアクセス数が増えたことが予想されました。

同じような要領で、他にも関連しそうなデータをgoogleアナリティクスから取得していきました。例えば、仮説2に関連する、検索をしていた訪問者の訪問回数や検索キーワードなどです。しかし、上記の仮説に「YES」と言えるようなデータは出てきませんでした。最終的に、サイトの構成を変えてすぐに効果が出た、ということは起こっていないようだ、との結論に至りました。

以後、効果が出なかった理由として「サイトを構成変更して情報が探しやすくなったことの周知が足りていない」との仮説を立て、サイトの周知に注力していくこととなりました。

この調査の話を改めて振り返ってみて、思ったことが3つあります。

まず、「効果の有無」という漠然としたターゲットを漠然としたままで進めず、より具体的な定義(仮説)に落として、起点として進めたのは良かったと思います。

続いて、理想論になりますが、そもそもリニューアルの時点で成功・失敗の具体的な指標を定義しておき、そこに直結したデータが取得できるような仕掛けを最初からサイトに入れておければ、効果が出ているのかどうかがすぐにわかり、後から裏付けデータを揃えるのに困るようなこともなく、スムーズな改善ができたのではないかという気がします。

とは言え、E-コマースサイトのように、アクセスが売上に直結するサイトでなければ、そこまで先読みして考えるのもなかなか難しい話だと思います。ただ今回のケースでは、googleアナリティクスでデータ収集ができていたから多少の調査ができたわけで、たとえ目的が具体化されていなくても、関連するデータは蓄積できるものならしておいた方がよい、と思いました。

データに絡んだ漠然とした悩みをお持ちの方、まずは関連データの蓄積から始めてみてはいかがでしょうか。

0 件のコメント:

コメントを投稿